ご遺体を病院から通夜会場まで運ぶ方法

長く入院されていた故人を、できれば一度家に戻してあげたいと考えるものですが、家の事情によってはご遺体を自宅に運ぶことができないということもあります。
家の入り口が狭い、マンションなどの集合住宅なので周りの方に迷惑、またご近所の方に亡くなられたことを知らせたくないという事情を持った方もいます。

こうした場合、病院からお通夜を行う会場に直接ご遺体を搬送するということになります。
病院からご遺体を運ぶ場合、医師の死亡診断書が必要です。

ご臨終となると医師は死亡診断書を作成してくれます。
臨終の後、葬儀社が決まっているようなら葬儀社の方に依頼すれば搬送してくれますし、葬儀社が決まっていないようなら病院で紹介される業者にご遺体の搬送のみ頼むことができます。

ただこの場合、自宅などへ搬送する場合のみです。
通夜会場へご遺体を安置するとなると、搬送を依頼する際に葬儀社を決定しておく必要があります。
少々急ぎとなってしまいますが、臨終の際にすぐに葬儀をどこで行うかを考えておく必要があります。

その際に、住宅事情やその他の事情があり、ご遺体を直接通夜会場に搬送したいということを告げておくことも必要です。
葬儀社としても、ご遺体をお預かりする準備がありますので、必ず自宅に行くのではなく通夜会場へということを明確にしておきましょう。

業者の専用車を使って運ばなくても自家用車でも法的に問題が生じるということはありませんが、葬儀社の専用車なら寝台車となっていますのでご遺体を傷つけることもなく安全です。
ご遺体の搬送先が決まったら、病院の清算を済ませ死亡診断書を受け取ります。

死亡診断書を受け取ったら、ご遺体とともに通夜会場の遺体安置所へ向かいます。
これが今生の別れとなりますので、ご自宅に入れない事情がある場合、自宅の前を通ってもらうなど葬儀社に依頼すれば動いてくれると思います。

ご遺体を載せた寝台車には、必ず死亡診断書を所持した方が同乗していきます。
病院から通夜会場まで運ぶ方法としては一般的にこうした流れになります。